結構複雑でたまたまうまく行きましたので、くれぐれも自己責任でお願いします。S300も構造は同じだと思います。
フィードローラーは5年程経つと次第に加水分解して柔らかくなり粘り気が出て用紙に粘りつくなどして不具合が出ます。さらに劣化するとアメ状に溶け出して最後にはローラーが回転しなくなります。
ピックローラーやパッドは簡単に取り替えることが出来ますが、フィードローラーの取替は大変な作業ですが、慎重に行えばうまく行くこともあります。
フィードローラーはこちらのサイトなどで安く販売されているようです。自作も可能です。色々とサイトで出ていますので確認してみて下さい。
①まず、シートフィダーを両端を挟んで外します。
※割れないように気をつけて(組立の時は、少し曲げて差し込むだけです)
②裏蓋の4箇所のねじを外します。外すとコネクターが繋がっていますので、丁寧に抜きます。
裏蓋が外れました。裏には基板が付いています。4つのビスは無くさないようにテープで付けておきました。
コネクター部分のアップです。
裏蓋の裏側の基板です。
③側面のカバーを外します。赤丸のところの爪をドライバーなどで押すと外れます。(組立の時は、爪と反対側を併せてから押し込むとカチッと入ります)
外れたところ
反対側も赤丸の爪を外します。
外れたところ
スキャンボタンのある側ですので慎重に
④背面カバーを外します。少しずらして引っぱると外れます。(組立の時はバネの付いている側から差し込み、少し曲げて差し込むとはまります)※電源のon/offと直結しているパーツですから壊さないように大切に。
外れたところです。
⑤裏面の背面パネルを外します。赤丸の三箇所の爪をドライバーで押すと外れます。(ここだけは少し外れにくいので、割れないように気をつけて。)
外れたところです。
⑥裏面の前面パネルを外します。少し浮かせると簡単に外れます。
⑦矢印の線を外します。外すだけですが、組立の時に元通りに通すので、記録しておきます。
⑧赤丸の2箇所のビスを外します。
モーターが外れます。
線を外して丁寧に抜き取ります。
⑨黒いコードを矢印のところの溝から抜き取ります。組立の時は又この溝に戻します。
抜き取るときの動画です。
抜き取った後です。
更に邪魔にならないように避けておきます。
⑩モーターを外した下にある鉄板を外します。青い矢印の一箇所ビスで留めているだけです。
※写真はモーターが付いていますが、外した後でカバーの鉄板が現れます。
外したところです。
外したところのギア部分です。
⑪赤矢印のビスを外して、ベルトを押さえている赤丸の部品を取り外します。組立時は、ビスを止める隙間を同じようにとり付けます。
⑫裏面の鉄板を取り外します。
赤矢印のところのビスで留められていたコードを、ビスとともに外します。ビスを外したところです。次に青い矢印のビスを外します。
外したところです。
裏面の反対側の赤矢印のところのビスも外します。外したところです。鉄板を外すときには、黒いコードのコネクターは外にずらす、赤や青の混ざったコネクターと、銀のテープ状のコネクターは、矢印の上方に空いている鉄板の開いた口から抜きます。
(組立の時は元の状態に戻します)
この写真の右にずらしながら、左端のコードなどを痛めないようにに外します。
⑬スキャナーの蓋を開けて、内蓋を外します。ずらしながら引っぱると簡単に抜けます。
取り外したところです。※通常のピックローラー交換の手順です。外し方はメーカーサイトやマニュアルにも記載されています。ピックローラーを交換する場合はここで交換します。今回は交換しません。
⑭矢印の歯車を外します。引っぱると抜けます。
抜けたところです。
⑮矢印の歯車を外します。抜くと外れます。
⑯外したところです。次に横のベルトを取り外します。外すだけです。
ベルトを外したところです。
⑰赤矢印の外側のフィードローラーの軸の細い歯車を抜きます。少し固いですが、真っ直ぐに抜いていくと外れます。
抜けたところです。
⑱矢印のフィードローラーの軸の真鍮製の留め金を手前側に起こします。
起こしたところです。
⑲反対側にもありますので、同じように手前に起こします。
※組立の時は軸に両方とも真鍮を填めてからとり付けます。
⑳横にずらすと、外側のフィードローラーの軸が抜けます。
抜けたフィードローラーの軸と、真鍮の留め金です。組立の時は、左右を間違えないようにして組み立てます。
㉑黒のフェストリングを破れないように取り外します。両方にあります。
取り外したところです。
もう片方も取り外します。
フェルトリングを取り外しました。残るは水飴状態になったフィードローラーのみです。フェルトリングは溝にはまっていました。
新しいフィードローラーはこの溝の内側に合わせて取り付けます。
㉒水飴状態のフィードローラーを、カッターなどで丁寧に取り外します。ネバネバはシールはがしなどできれいに取り除きました。
㉓次に内側のフィードローラー軸を外していきます。矢印の歯車を外します。これも真っ直ぐに抜くだけです。
抜き取ったところです。
㉔外側の軸と同じように、真鍮の軸を起こします。その前にカバーの金具をマイナスドライバーなどで起こして取り外します。
それから、矢印の真鍮金具を起こします。
このように起こします。
反対側は、銀色のテープ状コードの下にあります。丁寧にめくって矢印の真鍮の金具を起こします。
㉕起こした真鍮の金具は、側面から抜きます。(組み立てるときは真鍮金具をこちらから入れます。)
反対側も真鍮の金具を抜きます。
㉖バネ付きの細いプラスチックの棒状の部品を取り外します。矢印のところが、止められていますから、上に取り外しますが、細かい部品ですので特に慎重に外して下さい。プチッととれます。重要な部品ですので、これが壊れると、正常に動作しませんので、くれぐれも慎重に外して下さい。左端のバネが飛ばないように注意して下さい。組立の時は元のようにはめ込みます。
(填めるところは双方ともC形に●をカチッとはめ込む方法です。バネの下側が溝にはまりしっかりとバネがきく構造に戻して下さい。)
プラスチック部品を外したところです。
㉗内側のフィードローラー軸を取り外します。左右にずらすと簡単に抜けます。
取り外したところです。組み立てるときは、左右の向きに気をつけます。内側の軸には、フェルトリングがありません。
重要:フィードローラーを取り付ける場所を左右から計って、記録しておきます。(組立の時は目印がないので、その計ったところに印を付けて、その場所にフィードローラーを取り付けます。)
溶けてしまった、フィードローラーを丁寧に軸から取り除きます。
㉘外側の軸と同じように、内側の軸からフィードローラーをカッターなどでそぎ取り、残ったネバネバをシールはがしなどできれいに取り除きます。
取り除いたところです。横にあるのは、新しいフィードローラーです。
㉙外側のフィードローラーを軸に填めます。大変入りにくいので、ハンドソープや水などを付けて差し込みます。フィードローラーが圧力で膨らむと回りませんので、よくペンチなどで締めて通常の太さにします。フェルトリングも溝に填めます。
㉚内側のフィードローラーも外側と同じように、計ったところまで軸に填めます。フェルトリングはありません。
とり付けたところです。取付方は、㉗から㉓に遡って、外したところを参考にして下さい。
外側もとり付けたところです。取付方は、㉒から⑰に遡って、外したところを参考にして下さい。
後は⑯から遡って組み立てて下さい。